往相還想  五木寛之の解釈



『往相』とはこの世でいったん死ぬということ

そして『還想』とは浄土から帰ってくることではなく

生まれ変わることをいうのだと考える


つまり、これまでの人生をいっぺん捨てる

そして新しい歓びにみちた人生を再スタートする

いったんリセットして

生まれ変わったように生き生きした人生を獲得することが

『往相還想』のほんとうの意味だろう


これまでの自分をいったん捨て去ったところから

新しい生活がはじまる

いきたままでの再生こそ親鸞のめざした生活なのではあるまいか

そのためにこそ私たちはさまざまな覚悟が必要なのだ