鎌倉からの便り

いつもすてきな詩や絵画を紹介してくれる鎌倉のTさんからメールをもらいました。
みなさんへもおすそわけ

きのう横浜で、「没後80年 金子みすゞ展」(横浜SOGO)と「手塚治虫の
ブッダ」を見てきました。

金子みすゞは、大震災後のTVコマーシャルで日本中に知られることになり
ましたね。
 「遊ぼう」っていふと、
 「遊ぼう」っていふ。
 ・・・・・・
 こだまでせうか、
 いいえ、誰でも。

金子みすゞはずっと前から好きで、私の大学研究室の後輩が彼女について
の本を書いたこともあり、関心を持ち続けていました。

この金子みすゞ展は、生い立ちから自死まで、原稿や日記などの資料も含
めてその詩作と生涯を詳しく示していました。またみすゞを愛する著名人
63名から寄せられたメッセージや、書画、イラストも展示していました。

はじめ40,50分でざっと見るつもりでいたのが、展示に引き込まれ結局2時
間会場にいました。

前に彼女の詩でいいなと思っていたものはかなり頭にありましたが、今回、
こんないいのもあったのかというのが、まだたくさんありました。
展示で彼女の生涯を追いながらそれらの詩を見ていたら、じーんときてし
まいました。

今回とくにいいなと思った詩

【蜂と神さま】
蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまの中に。

そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂のなかに。

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「我々の何万人の神父によっても、これだけ判りやすく、明快には伝えきれ
ない」。かって前ローマ法王がみすゞさんの詩を詠んで、聞かせたとき、法
王は涙を流してこう語ったそうです。・・・・(早坂暁のメッセージより)